日本SF大賞受賞作
自分の存在の意味を求めて戦う少女の物語
それが選択だった。生きるかどうか。なぜ自分なのか。なぜ自分が生きるのか。こんな自分が。選択―― 二つに一つの。
都市マルドゥック("天国への階段")で飼い主に殺されかけた15歳の少女娼婦・バロット。
緊急時に適用されるマルドゥック・スクランブル09によって電子干渉能力を得て蘇生した彼女は、同じくスクランブル-09である金色のネズミ、万能兵器のウフコックとドクター・イースターと協力し、自分を殺そうとした事件の核心を追うことになる。
なぜ自分だったのか―― という問いへの答えを求めて。
ようやく読んだのですが、もうとっても面白かったです。
いわゆるヒーロー役が本物のネズミというのは変わってますが、そんなことはどうでもいい。自身の有用性、存在の意味を求めて―― 無意味な存在のまま死にたくないと切望してバロット達は事件を追うわけですが、その眼前に敵として立ちはだかるボイルドもまた、同じものを求めています。そしてとんでもない強敵。
アクションシーンも非常に面白いのですが、何と言っても圧巻なのは物語中盤から後半にかけてのカジノ・シーン。
ギャンブルなんて全然分からないよ...と思って適当に流し読むつもりだったのにどんどん引きこまれて、ルーレットの辺りからは目が離せなくなりました。そこでも十分なのに、最後のブラックジャックでは更に上を行きます。
天才的とも言えるルーレットのスピナーベル・ウィングやブラックジャックのディーラーアシュレイがまた格好よくて...
久しぶりに夜中の3時まで読みふけってしまいました。
来春、続編である『マルドゥック・ヴェロシティ』が刊行される様子。楽しみです。
このお話が好きな人へ 主観的なおすすめ本
沖方丁 『ばいばい、アース』
五代ゆう 『風と暁の娘』
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